偏頭痛治療
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原因
あなたの片頭痛はこうして起こっている
噛むための筋肉で起きる「筋・筋膜性疼痛症候群」。
直立した状態からヒザを曲げ伸ばしするスクワット。
足腰に何か異常がない限り、2回や3回ふつうにできますが、「はい曲げて」の合図の途中で動きをストップさせたまま、それが5分、10分と続くとしたら……どうなるでしょう。
腿(もも)もふくらはぎも、疲れと痛みでガクガクになってしまうことは容易に想像できますね。
このとき、次のようなことが起きているのです。
筋肉に、長時間の緊張による過度の負担がかかると、
- → 筋肉は微小な損傷を受け始める。
- → その損傷部分は、緩(ゆる)まず硬くなったままになってしまうことで、周囲の血管を圧迫し局所的な酸素欠乏状態を引き起こす。
- → 酸素欠乏が起きると血液中から発痛物質という痛みのもとが生成され、それが知覚神経の先端にある痛みを感じるセンサーに取り込まれる。
- → そして痛みの電気信号に変換され脳に伝達される。
このような病態のことを「筋・筋膜性疼痛症候群(MPS : Myofascial Pain Syndrome)」と呼ぶのですが、ちょっと厄介なことに、この状態は、筋肉が過緊張している箇所だけでなく、その周辺の広い範囲に、時として激しい痛みを発生させ、筋肉への過度の負担に、その人自身はっきりした認識をもてない場合も多いという特徴をもつのです。
そしてこのような事態が間断なく歯を噛みしめること、くいしばることによって発生するのが、慢性頭痛だと考えられるのです。
その中心の場所はアゴを引き上げ噛みしめるための、最大で最強の筋肉、側頭筋(ソクトウキン : 慢性頭痛の震源地と言えるでしょう : 図1枚目)という筋肉です。
(でも、本当の震源地はストレスを、あまりに真正面から受け止めてしまう、その人の心なのですけどね。)
スクワットの途中で「はい止めて」は、意識してできる行為ですが、ふだん何気ない状態のときに歯を噛みしめていることを、あなたは自覚できますか?
背景
あなたの片頭痛はこうして起こっている
その昔はオフィスの 1フロアに1台あるか、という程度だったパソコンがいまは1人1台が当たり前。
のみならず、パソコンを閉じオフィスを後にしても、就寝までの間、帰宅途中も、他の何かをするときも、スマホやタブレットに首っ引き状態。
(あなたにはPCやスマホにまったく手を触れない一日が、果たしてありますか?)
その場合、手指や眼は動かしていても、上半身、ことに肩から首、頭部はあたかも彫像のように固まったままなのではないでしょうか?
そんなとき上半身が凝り固まっていることを意識しないのと同様に歯も、しっかりレベル以上に噛み合わせ、時として集中を強いられる瞬間には、力強くグイっとくいしばっていることにまるで気づくことができないのです。
ちなみに、私のこれまでの臨床上の経験から、「あなたは、ふだん何気ない瞬間、あるいは何かに集中しているときに、歯をくいしばっていませんか?」という質問に、噛みしめ・くいしばりを全然やっていないと思われる人と、それを重度にやっているであろう人の答えは、まず同じです。
「いえ、私はくいしばってなんかいないと思います」(!) 。
(これに対し、ごく軽度~中程度にやっている人の答えは「そう言われてみると、やってるかもしれないな」です)
それくらい、慢性的、反復的に頭痛を患う人の噛みしめ・くいしばりは、たとえ日中でも、無意識の中に深くとどめられて自覚されることがないのです。
いや、逆に言えば、無意識中に深く存して自覚されないからこそ、強烈に、あるいは長時間くいしばってしまっている、と言えるでしょう。
こうやって側頭筋を中心とした、噛みしめるのための筋肉が、片時も休む間もなく酷使され続けるわけです。
失われた20年(以上?)とデフレ下の今の日本の社会でさまざまなストレスにさらされるのは、ある程度以上しかたのないことではあります。
ただ問題は、そのストレスを噛みしめ・くいしばりに、安易に転化していること。
そしてもっと問題なのは、そのことにまったく気づけないことなのです。
治療原理
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筋肉を緊張させている自覚はないのに、
じつは力が入りすぎている身体のどこの筋肉でもそうですがその筋肉を緊張させているのか緩(ゆる)めているのか、ふだん気がつくことは、まずありません。
力を入れ筋肉を緊張させている自覚はないのに、じつは力が入りすぎている。
歯を噛みしめる行為などはその典型でくいしばるのを止めてと言っても、そもそもそんな自覚がないので、力を抜くこと自体難しいのです。
そうやってつねに緊張している筋肉を緩めるひとつの方法を、米国の神経生理学者ジェイコブスンが、漸進的筋弛緩法トレーニングとして提示しています。 -
漸進的筋弛緩法トレーニング
これは、例えば上半身の緊張をとりたいとき、はじめに肩の筋肉に10秒ほどグッと力を入れ(全力でではなく)、そのあとストンと肩を落とし、力を抜くのです。
このように、いったん筋肉を緊張させておいて一気に脱力させるこのやり方は、たとえて言うなら、振り子を向こう側へ振らせたいときに、最初こちら側へ引っ張り上げて手を離せば、容易に向こう側へ振り上がっていく反動を利用することに似ています。
これを歯に応用するなら、歯全体を意識しながらアゴを引きぎみにして眉間にシワを寄せるような感じで噛み込みます。最大圧で噛むのではなく6~7割程度の力で10秒ほど。
そして一気にはあっと口を開けます。
そのまま20秒程度、脱力状態を続けアゴの重みを感じるようにする、といったような訓練です。
しかし、頭痛など感じていないときに、いつも意識してこのトレーニングをやるのはそれなりの努力感を伴うでしょうし、いざ頭痛が始まってからやり始めても、かえって痛みを増大させかねません。
りょうきデンタルオフィスの作製する頭痛消去マウスピースの治療原理とは、上で述べた筋弛緩トレーニングを、無意識下で半ば自動的に、細かく繰り返させるものなのです。
治療の流れ
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初診時
初診時に、お抱えになっている慢性頭痛の、痛みとしてのレベル・頻度・持続時間、どんなときに発生しやすく、言葉で表現すればそれはどのような痛みなのか、その他の症状、そしてご自分では、あるいは気づかれていない生活習慣などをじっくり時間をかけてヒアリングいたします。
次いで、お口の中を拝見し、歯のカタチ、歯並び、アゴの動き、噛み方のクセを診査することで、どこの何が慢性頭痛のトリガーポイントなのか、どのように頭痛惹起のメカニズムが発生しているかを診断します。
そして、マウスピース作製のための型取りを行います。
初診時はここまでです。 -
2回目の治療
日を置かずマウスピースが出来あがってきます。
完全オーダーメイド、手作りの製作物です。
(一般的に、顎関節症の治療のために作られるマウスピースは、通常、上の一番奥歯から反対側の一番奥歯までぐるりと全体をつつむタイプがほとんどですが、りょうきデンタルオフィス製のマウスピースは、患者さん個々人によりやや差はありますが、ずっとコンパクトに仕上がり、お口の中での異物感が従来タイプに比べ圧倒的に小さくなっています。)適合状態をみた後、およそ40~50分ほどかけて「カスタマイジング」を行います。
これは、患者さんお一人お一人で異なる、歯と歯の当たり方を調べ、側頭筋を中心とした筋緊張緩和を徹底して促すマウスピースの形態を作り上げる作業です。
この「カスタマイジング」の際、患者さんのお口に触れるのは、マウスピースを入れた状態で顎(あご)を動かしていただくときだけ。30秒もかかりません。 -
その後の調整
それから約1週間後に、頭痛の有無、痛みのレベルと発生頻度の変化をお聞きし、マウスピースの再カスタマイジング・調整をさらに行います。時間は、40~50分ほどかかります。
そこからさらに2週間後、そして、そこからまた3週間後と調整・カスタマイジングをくりかえし、完全な頭痛消去の達成を目指してゆきます。